120年の歴史に触れる~愛の重なり~

着物・着付け

侘び寂びライター 市川弘美です。

物には魂が宿るといいいます。

古い物は長い年月を経て、人の手から手へと渡っているため、多くの人の魂が宿っていると私は思います。茶道を長年やっていると、何百年も経った茶器を目にすることも珍しくなく、そういう物が放つ輝きのようなものは、それを手にし愛した人々の魂が重なっているように感じ取れます。

古い物だけではなく新しい物でも、多くの人の手を経て制作される工芸品には、同じような輝きを感じます。漆器や焼き物などは、日本では昔から分業制であったために、過程ごとに人の手がかかり、多くの人が一つの物に関わり、完成させてきました。

着物もまた、多くの人の手を経てできた日用品であり工芸品です。糸、染色、デザイン、機織り、裁断や仕立てなど、素人の私が数えるだけでも幾つかの過程になります。

そのように、職人さんが手をかけ愛情をかけてできた物に出会うと、感動に包まれるのです。

先日、出張着付 紫(ゆかり)代表の島田 瀬里花さんとご一緒に呉服屋さんの展示会に出かけました。

呉服屋さんご家族がお召しだった振り袖や丸帯が期間中は特別展示されていて、貴重な歴史ある御召し物を拝見することができました。

お店の方が色々な着物や帯、小物などを取り合わせてくださり、至福の一時を過ごさせていただきました。

心斎橋で創業120年の中村屋さんは、伝統とモダンが共存したような空間でした。

楽しい時間はあっという間に過ぎますね。またお伺いさせていただきます。

 

着物を着て出かけるのに、とてもいい時候。この週末は、神戸で120年の歴史を誇る洋館・兵庫県公館で様々な流派の茶道を楽しめる「ふれあい茶会」に、着物で出かけます。

 

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